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CBTで可能になるCATとは

CATは、CBTを用いる中で活用できるテストシステムのひとつです。本記事ではCATの概要に触れながら、導入のメリットとデメリットについて解説します。

CAT (Computerized Adaptive Testing) とは

CATは、CBTで利用できるオンラインテスト形式のひとつです。受験者のレベルや理解度に応じて出題する問題を変更できます。ある分野での問題で間違えた場合、さらにその分野の問題を多く出題することで、どの程度理解できるのかをより細かく計測できるテストシステムです。

眼科の視力検査を想像するとわかりやすいです。視力検査では、ランドルト環の隙間の方向を答えます。回答が正しかった場合は、より小さいランドルト環を指し、回答が間違っていた場合はより大きなランドルト環を指す形で、1人1人に回答を要求するランドルト環が異なります。

CATではこのように、回答に応じた問題を出題できるのです。リクルート社が提供している適性検査「SPI」では、CATを用いています。

CBTでCATを実施するメリット

各受験者それぞれの能力を測定できる

同一のテストを実施する中で、「このレベルに到達しているか」を測定するのではなく、個々の受験者がどのレベルであるかを測定できる点は、試験分野によっては大きなメリットになります。測定において、受験者に応じた問題を出題できる点もメリットです。

通常のテストでは、100人の受験者がいたら100人すべてに同じ問題を出題します。しかし、CATでは回答の正誤に応じて1人1人への問題を変更して出題できるので、1回のテストで幅広く理解度を測定することが可能です。

効率的なテストを実施できる

より詳細に理解度を計測したい場合に、レベルごとに分けたテストを実施する、複数回受験してもらうなどの必要が出てくる場合があります。CATではレベルに応じてテストを分ける必要がないため、テストの期間や時間の短縮につながる点もメリットのひとつです。

また、CBTで行われるテストなのでセキュリティが高く、少ない作業工数で効率的にテストを実施できます。

CBTでCATを実施するデメリット

問題数を多く作成する必要がある

受験者の理解度に応じて出題する問題を変えるため、理解度を幅広く測るために各レベルの問題を広い分野で準備する必要があります。より詳細な計測を行いたいのであれば、その分多くの問題を準備するため、内容によってはかなりの問題数が必要となるでしょう。

出題形式によって導入に適さないテストもある

マークシート形式であれば、回答の正誤が明確なのでCATテストに適しています。対して論述する問題などは出題問題の選定が難しいため、CATの導入に適さない場合があります。

まとめ

CATの導入にはいくつかの課題がありますが、テストの分野に応じて効率的により詳細な理解度の計測を行うことが可能です。今後もさまざまな分野でCATを用いたテストが導入されるものと思われます。

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