資格・検定試験では、コンピュータを使って試験を行うCBT方式が広く活用されています。CBTへの移行によって、受験会場や日程の設定方法を柔軟に変更できるほか、受験申込から結果処理までの業務を一元管理できるサービスもあります。
一方で、CBT化にあたっては試験システムだけでなく、本人確認や試験監督、受験者からの問い合わせ対応、会場運営なども含めた体制が必要です。本記事では、資格試験にCBTを導入する際のメリットや注意点、運用を外部委託する方法、導入までの流れを解説します。
CBT(Computer Based Testing)とは、コンピュータを使って問題を出題・解答する試験方式です。テストセンター方式では、受験者は会場に設置されたパソコンを使用して受験します。
資格試験では、問題の配信・解答だけでなく、受験申込や受験者情報の管理、採点、結果処理などをシステム上で管理できるサービスもあります。ただし、対応機能や業務範囲はサービスによって異なるため、導入前に必要な機能を整理することが重要です。
CBTサービスでは、試験の実施に加えて、試験運営にともなう業務をシステム化できる場合があります。主な対象業務は以下の通りです。
例えば、受験者がWeb上で試験日時や会場を予約し、登録された情報をもとに試験を実施する運用が可能です。試験終了後は、解答データをもとに採点・結果管理を行います。
ただし、すべてのサービスが同じ業務範囲に対応しているわけではありません。システム提供に加えて会場手配や受験者対応まで行うサービスもあるため、自社に必要な業務と外部へ委託する業務を切り分けておく必要があります。
CBTでは、テストセンターなど複数の会場を活用し、一定の期間内で受験日や時間帯を設定する運用が可能です。従来の紙試験(PBT)のように、特定の日時に受験者を一箇所へ一斉に集める方式とは異なる試験運営ができます。
複数の地域に会場を確保すれば、受験者が居住地に近い会場を選択できるため、受験機会の拡大につながります。試験主催者側にとっても、会場や日程を分散させて運営できる点がメリットです。
CBTシステムを導入することで、受験申込や受験者情報をデータとして管理できます。試験の予約状況や受験状況をシステム上で把握できるサービスもあります。
紙試験で発生していた問題用紙・解答用紙の印刷、配送、答案の回収といった作業を削減できるほか、選択式など自動採点に対応した問題では、採点や集計の業務負担も軽減できます。
CBT導入では、受験申込受付、受験者案内、会場確保、当日の運営、採点・結果通知など、多岐にわたる実務が発生します。CBT運用代行会社には、これらの業務の一部または全部を委託できるサービスがあります。
例えば、申込受付や問い合わせ対応だけを委託する方法もあれば、テストセンターの手配から試験監督まで任せる方法もあります。自社の人員や運用体制に応じて委託範囲を決められる点がメリットです。
紙試験で使用している問題を、そのままCBT画面へ移行できるとは限りません。選択式、短答式、記述式など、必要な出題形式にシステムが対応しているか確認することが必要です。
画像・動画・音声を使用する問題では、画面上の表示だけでなく、端末や周辺機器の動作条件も確認が必要です。既存の問題をどのように画面上で表示・解答するか、本番前に検証しておくことが重要です。
資格・検定試験では、本人確認や不正受験を防止するための運用体制が必要です。テストセンター方式では、本人確認書類の確認や試験監督などの対策が行われます。
また、問題のランダム出題や試験中のWebブラウザ操作制限など、システム上の不正対策を組み込める場合もあります。試験の内容や重要度に応じて、本人確認の方法や試験監督の体制を定めておく必要があります。
CBTではパソコン画面上で解答するため、使用する端末やOS・ブラウザなどの動作環境を確認しておく必要があります。テストセンター方式では会場側が指定機器を用意する場合でも、機器やネットワーク環境が試験要件を満たしているか事前に確認作業を行いましょう。
パソコン操作に不慣れな受験者が想定される場合は、ログイン手順や画面操作、解答方法を事前に案内することも必要です。必要に応じて、実際の試験に近い環境で操作を体験できる練習環境を用意することが有効です。
CBTでは、ログインできない、端末が正常に動作しない、通信に問題が発生するといったトラブルへの対応が必要です。試験中に障害が発生した場合の中断・再開や振替のルールを、あらかじめ定めておく必要があります。
問い合わせ窓口についても、主催者側で対応するのか、CBT運用代行会社へ委託するのかを明確にしておく必要があります。本番前には模擬試験やリハーサルを行い、受験者側と運営側の双方で対応手順を確認することが重要です。
自社で対応できる業務と外部へ委託したい業務を切り分け、部分的に外部委託する方法です。
主な委託対象には、以下のような業務があります。
例えば、作問や合否基準の策定などは主催者側で行い、会場運営や受験者対応を外部委託するといった役割分担が可能です。誰がどの業務を担当するのか、事前に明確にしておく必要があります。
受験申込受付からテストセンターでの試験実施、問い合わせ対応、採点・結果処理まで、試験運営の大部分を外部へ委託する方法です。対応範囲は運用代行会社によって異なるため、必要な業務をどこまで任せられるか確認することが重要です。
自社だけで必要な人員やノウハウを確保することが難しい場合に、選択肢の一つとなります。出題内容の最終確認や合格基準の設定など、主催者側で判断する業務についても役割分担を明確にしておくことが大切です。
まず、試験の目的や対象者、想定受験者数、実施回数、受験可能期間、希望エリア、出題形式などの基本要件を整理します。本人確認や不正対策についても、必要な条件を定めておきましょう。
あわせて、受験申込、会場手配、試験監督、採点、問い合わせ対応などについて、自社で担当する業務と外部へ委託する業務を明確に切り分ける作業が必要です。
試験要件と必要な業務範囲が固まったら、CBTシステムベンダーや運用代行会社へ相談します。受験者規模、実施時期、希望会場エリア、出題形式などを伝え、必要な機能や運用方法を確認することが大切です。
テストセンター方式を希望する場合は、指定エリアで必要な座席数を確保できるか、設備や動作環境が試験条件を満たしているかも確認しておく必要があります。
利用するサービスが決まったら、既存の試験問題をCBTシステムへ登録し、問題文や選択肢の表示、解答操作などを確認します。本人確認や試験監督の手順、障害発生時の対応もあわせて確認しておく必要があります。
本番前には模擬試験やリハーサルを実施し、ログインから解答、試験終了後のデータ処理まで一連の流れを試行します。受験者と運営担当者の双方で操作や対応手順を確認し、必要な修正を行ってから本番を迎えることが重要です。
資格試験のCBT化にあたり、自社のみで必要な要員や運営ノウハウを確保するのが難しい場合は、CBT運用代行会社へのアウトソーシングが有効な解決策となります。
代行会社を比較検討する際は、会場数や会社の知名度だけで判断せず、「自社の資格試験に必要な業務範囲を確実に任せられるか」という観点から選定することが重要です。
資格試験のCBT化は、単なる問題のデジタル化にとどまらず、受験申込から会場運営、採点・結果処理に至る試験運営プロセス全体の再構築が必要です。導入時は試験要件を整理し、自社で対応する業務と外部へ委託する業務の範囲を明確にすることが大切です。
自社の体制やリソースに合わせて適切な運用スタイルを選択し、スムーズなCBT導入を目指しましょう。
CBT運用代行会社のうち、2023年2月時点で団体数や取引団体例など実績を確認できた2社を選定しました。国内の受験会場数にもご注目ください。

| 国内会場数 | 国内360カ所 47都道府県対応 ※2023年2⽉時点 |
|---|---|
| 国内団体実績 | 200団体以上 ※2023年2⽉時点 |
| システムの カスタマイズ性 |
〇 内部開発対応 |
| 取引団体例 | 日本漢字能力検定・日商簿記・秘書検定・銀行業務検定試験・基本情報技術者試験・電気工事士・アマチュア無線技士など |
| こんな団体に おすすめ |
全国各地の多くの都市でCBT試験を行いたい、実績ある質の高いサービスを求める団体・企業 |

| 国内会場数 | 国内約160カ所 47都道府県対応 ※2023年2⽉時点 |
|---|---|
| 国内団体実績 | 約30団体 ※2023年2⽉時点 |
| システムの カスタマイズ性 |
- 記載なし |
| 取引団体例 | 米国認定損害保険士・米国公認管理会計士・EXIN認定試験・ASPPA・ABP・DSST・FINRA・SOA / CIAなど |
| こんな団体に おすすめ |
世界へ試験を配信したい、世界進出のノウハウが欲しい団体・企業 |
※選定基準
2023.2.1時点、「CBT 運用代行(計8P)」「CBT試験(計14P)」でGoogle検索し、公式HPが上位表示したCBT運用代行会社8社のうち、国内における団体数・会場数が最多のCBTS、世界における配信数・会場数が最多のプロメトリックを選定。